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#10 "椿寺"の五劫思惟像

あけましておめでとうございます。
2020年ですね。お正月です。

そう、昨年は元旦から、京都・金戒光明寺へ向かいましたが今年は、お正月、三が日のみご開帳している、京都は北区にある地蔵院に行ってきました。

とりあえず遠い北区

仏像好きの方の中には京都在住の方もいらっしゃいますでしょうか。
今回は無難に、遠方の人もここから向かうであろう大阪からのルートでナビゲイトしたいと思います。

北区、まさに(地理上は)京都の中心地というのに、観光地にしては些か遠く感じてしまうのは、所謂観光街な河原町や祇園が下京区という、北区から下の下の下の区にあるからでしょう。

大阪から京都に来るとすると、JR、もしくは阪急にて乗り換えたり乗り換えたりしながら、嵐電に乗り、終着点の「北野白梅町駅」に向かいます。これがほどほどになかなかに遠く、まさに執念の小旅でした。


ちなみに、JRで行っても阪急で行っても、時間にはそこまで大差ないので、好きな電車で行くと良いかと思います。私は阪急が好きなので、阪急で向かいました。

いやしかし3日。なかなか混んでました。


"椿寺"としても有名な「地蔵院」

北野白梅町から小走りで向かいます。

時刻は11時半。
地蔵院に到着しました。まずは観音堂、地蔵堂を参拝。

受付が見つからず右往左往しましたが、入ってすぐ右にありました。
年に1度の出会いに気持ちが高まり過ぎて全体的に先走りまくってます。

中に入り御朱印を預けると本堂まで案内していただきました。


ついに対面「五劫思惟阿弥陀仏」

中に入りついに対面した五劫思惟阿弥陀仏。

大きい!!


そう、想像していたより大きい。
舟形後背にギッチギチに納まっているような、そんなインパクトのある大きさで、有名な金戒光明寺の五劫思惟像よりも大きく感じたかもしれません。

この五劫思惟像は、東大寺の俊重坊重源が招来した3体の五劫思惟像のうちのひとつとも言われてるみたいですが、それには諸々諸説はあるみたいです。
(ちなみに五劫院や、東大寺の五劫思惟像が同様の諸説が言い伝えられています)


\地蔵院式/
五劫思惟阿弥陀佛
✔️ 善導大師作
✔️ 木造
✔️ 90.9cm


漆箔が残る綺麗な顔。お顔が少し剥がれつつあるも、それが逆に艶めかしい。 特にまぶたの上に覗く漆箔はハイライトのようでした。

拝観を終え、受付に戻ってくると文旦をいただきました。

お庭でできた文旦らしく、2つもいただきました。
信じられないくらい嬉しい〜〜
もうすごいいい匂いでカバンがパンパンです。


地蔵院の御朱印

地蔵院の御朱印がこちら。


まとめ

お正月三が日のみのご開帳という地蔵院の特別な五劫思惟阿弥陀像。
地蔵院のご住職は大変気さくな方で、お寺や仏像のご説明、他の寺院の五劫思惟像のお話などもしてくれて、とても楽しいひとときを過ごすことができました。

五劫思惟像を巡るぞ!巡るぞ!と意気込んでいた昨年の今頃。2019年、結果は3軀と惨敗だったので、今年はさらに五劫思惟旅行を加速させたいな…とそんな思いで、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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